日記

無いことの証明が難しいということ

エンジニアという職業柄、よく仕事の中でこんなことを質問されます。

「この◯◯に問題は無いですか?」

◯◯はシステム全体を指したり、局所的なことであったりと
内容は様々ですが、この類の質問の回答には少し困ってしまいます。

「無い」というのは、字面通りとると「問題が発生することは0%である」ということです。
数学の世界では、あることの証明よりも無いことの証明の方が難しいというのが常識です。

そういえば先日「ニホニウム」という元素が「ある」ことが発見されましたが、
現代になってもまだ新しい元素が見つかる中、もう新しい元素はこれ以上「無い」と言い切ることって
なかなかできないのでしょう。そんな研究をしている人がいるかはさておき。

日常の会話に話を戻すと、
例えば「間違いない?」という質問も回答が難しい質問の一つだと思います。

「ちゃんとチェックはしたけど間違えが無いかと言われるとそれはもう一回確認しておいた方が・・・」

となってしまうのが人間の心理だと思います。

「問題が無いか」と問われた時、はっきり言えば、未来永劫問題が起きないかということは
余地能力でもなければ述べることはできません。
もちろん、そんなことはお客様も分かっているはずなのですが
ついつい心配になって言ってしまうのでしょう。

もしも質問者の側に立ったとして、
「問題がありません」ということ言わせたとしても、それはウソになってしまう可能性があります。
将来何か問題が発生して、「あの時問題無いって言ったではないか」と言れば
責任の所在の多くを「問題が無い」と言った人に押し付けることができると思います。
とはいえ、「問題が無い」という相手の未来予想を信じた質問者に落ち度は無いでしょうか。

日常の会話の中によく転がっているテーマだと私は思います。
例えば冒頭のような例の場合
「問題が起きたことがあるかどうか」「それはどのくらいの頻度で発生するか」「どのように問題に対処したか」
このようにもう少し具体的な質問をした方が、回答者は答えやすいし
質問者も有益な情報を引き出すことができると思います。

ビジネスの場ではあえて「問題が無い」と言わせたい場面もあると思います。
しかし意見を聞きたい時や情報を引き出したい時には得策でなないですね。
ミーティングでは、こういう小さな気遣いで良いアイディアが生まれやすくなるかもしれないですね。

おしまい。

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